大阪工業大学
うえはてっぱん、したはおおみず -大鳴門橋下空間の有効活用--
板東克浩 / 空間デザイン学科 建築計画研究室
徳島県と淡路島を結ぶ大鳴門橋という橋は、渦潮が見られることで有名な観光スポットである。この大鳴門橋は、新幹線を通す予定で1985年に建設されたのだが、結局新幹線を通す計画も頓挫してしまい、現在も有効活用されずに残っている”無の空間”を”有の空間”に変えていく。誰にも使われずに長期間放置され水の流れが滞ってしまっていた空間に新しい風が吹き込むことで、水の流れ(メインストリート)が発生した。なので、一般的には裏に隠してしまう部分も空間を彩る一部として表現する。設置されている店舗の形状も水の流れや、風によって長い年月をかけて、その形になったかのような水の流れに沿った形状にした。これは、橋を島と島を繋ぐためだけのツールで完結させてしまうのではなく、新しい橋の可能性を表現しようとしたものである。