大阪工業大学
キリエノ瀧 −切り絵の魅力的な表現−
板野さくら / 空間デザイン学科 ヴィジュアルデザイン研究室
「キリエノ瀧」とは、切り絵のインスタレーションである。
1年間切り絵の魅力とさまざまな表現方法について研究した。今までの切り絵は額縁に飾られ、一方向でしか作品を見ることができないことが多かった。そこで私は、切り絵の連なっている様を瀧に見立てた。その雰囲気を楽しんでもらい、切り絵に興味を持ってもらうことを目的に空間を利用した切り絵の様々な見せ方を考えた。 切り絵をより身近に感じて触れてもらいたいため、いろいろな角度から見られるように天井から吊るすことにした。一枚重ねた時と、複数枚重ねた時の立体的な印象の違いを感じてもらうために、紙の重ね方を工夫した。また、切り絵の特徴である光と影のコントラストや表と裏の表情の違いが鮮明に出るように紙の表と裏で異なる色を使用し印象を変えた。日常生活の中でも使われるような可能性をもたせ切り絵の新しい使い方を考える作品に仕上がった。