拓殖大学
欧州童話を現代日本版にリメイクした漫画の制作
川野萌子 / 工学部デザイン学科 視覚デザイン研究室
欧州童話は子供を主な対象とした文学で、一般家庭において口承されていたものを19世紀に各著者たちが編纂したものを指す。しかし初版作品の大半は残酷な表現を含んでいたことにより、現在に至るまで幾度に渡る内容の改訂を余儀なくされた。よって現在ではより子供向きの世界観と人々の親しみを獲得した。その一方で、初版文化はマイナー傾向をたどっている。
本制作は、初版童話の物語要素を現代の日本の姿に投影し視覚化させることで、初版文化への理解と関心を促すことを最大の目的とした。現代の日本人をモデルとしたキャラクターを設定し、残酷な描写な中にもコミカルさを共存させた4コマ漫画を制作した。作品寸法はA5(148mm×210mm)で、一冊あたりのページ数は表紙含む全68ページとした。
初版文化がより出版時の姿のまま、より多くの人々の理解を得る文化へ発展することを願うと同時に、本制作がそのきっかけとなることを期待している。