拓殖大学
Lumi-Balloon
福田龍二 / 工学部デザイン学科 視覚造形研究室
制作物として光る風船を考えた。空気を入れることで「ふっくら」と膨張し、のんびりとした風情を表現するあかりである。人々の生活スタイルにふさわしい光を提供し、時間や空間を楽しむ照明の制作をおこなうことと、あかりが本来生み出す効果や効用を考え、表現することを目的に制作をおこなった。
素材は和紙を利用し、目を楽しませる動きのある、立体に変化する構造を用いて、光る造形物の特性を引き出し、明るい物体として光のグラデーションもうまく表現することを考えた。空気を入れた時に風船のように膨らむ形状になるよう、内側にポリエチレンシートを接着した。和紙の繊維の間を光が乱反射することによって、とても柔らかい光を映しだす。LEDにより、照明器具の安全性を考慮する上で、光源を覆う素材までの距離の制限もなくなり、構造や形状を楽しめる立体的な構造を持つ照明器具を考えることができた。空間に変化を与え、空間演出のための補助的な照明装置として、あかりで空間を彩るツールとなった。