拓殖大学
2020年東京オリンピックに向けた競技種目ピクトグラムのデザイン
川内将平 / 工学部デザイン学科 視覚デザイン研究室
2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた競技種目のピクトグラムデザインと、新たに触覚によって認識する「触知ピクトグラム」としての使用方法を提案した。
競技を簡潔に絵文字化した表現、ユニバーサル・デザインとしての有用性、日本の文化に由来する要素、触知に適したデザイン要素の4点をデザインの上での留意すべき点とした。
デザインの各要素に日本の伝統的な文化である家紋をもとにした表現を取り入れ、外側の枠は輪と亀甲をモチーフとしてオリンピック・パラリンピック競技の区別が一目で出来るようにした。また競技者や道具類の表現は文様紋に用いられるデザインをもとに単純な図形要素で構成し、触知ピクトグラムとしての実用を想定した設計規定に基づいた造形とした。
簡潔な造形で競技を表現することで特定の言語でなく絵文字を用いたコミュニケーションツールとして明瞭化することができた。またそれに伴って、余分な要素を排したことによる機能的な美しさが付加されたと考えられる。