拓殖大学
波形単板コアパネル材を用いたスツールのデザイン
柳川裕太 / 工学部デザイン学科 用品設計研究室
無垢の木材や木質材料による家具は重いため、女性や高齢者にとっては移動が困難であり、家具転倒時の危険性もはらんでいる。これらの問題に対応し得る計量な家具開発は急務といえる。本研究では、軽量木材料のひとつである波形単板コアパネル材をいす材として活用するための方法を考案し、4脚のスツールをデザインした。1脚目は2枚の波形単板コアパネル材をL字型に組んだ部材を作製し、同部材を4組接合してスツールとしたものである。部材と部材は、波形単板コアパネル材の間に仕込んだ合板を接合させている。2脚目はラチス構造を採用したスツールである。波形単板コアパネル材をラチス状に組み合わせれば接合の必要がない。3脚目、4脚目は湾曲した波形単板コアパネル材を座面部分に使用したスツールである。曲げ加工が容易な波形コア材の性質をいかした湾曲材を考案したことにより、デザインの幅を広げることができたと考える。なお、波形コア材には赤、青、黄などの着色を施し、スツールのアクセントとした。