自身がこれまで学んで来たプロダクトとファッションの双方の視点から服作りを捉え、機能性と汎用性を求めたファッションプロダクトの創出を目指し、メンズブランドINORTHING（イノージング）を構築した。

多種多様な表現が混在するファッションの中で、日常的に身につける機会が多い普段着こそ素材とその機能性を重視すべきであると考察し、ベーシック・スポーツ・アウトドアの要素を落とし込んだリアルクローズを生み出した。本ブランドは”Urban Trekking Style”をコンセプトに、無機的な素材感で統一された都市生活に溶け込むデイリーウェアを展開する。耐久撥水、伸縮、軽量等の効果を持つ高機能素材を使用し、シーンに応じてフレキシブルに合わせられるシンプルなデザインのアイテム群を制作した。モノが飽和状態となって、成熟した価値観で溢れる現代で台頭するファストファッションとの差別化を計り、より身近な衣服のさらなる質と価値の向上を目的とした提案である。