金沢美術工芸大学
人生標識
綛田 隼世/ 美術工芸学部 デザイン科 視覚デザイン専攻
私たちは人生という長い道のりの中で、さまざまな切実な状況に直面します。予断を許さずに眼前に迫る運命。無視することができないそれらに従い、受け入れ、私たちは生きていきます。この作品で私は、一人の男が生まれてから死ぬまで、彼がたどる道のりの中で展開される数々の場面を、道路標識という形で表現しました。目を背けることが許されない“人生標識”に翻弄されながらも、懸命に生きていく男の姿を通して、人生の険しさ、それに向かい合う人間のタフさを描きました。パロディとしてあくまでもこっけいに。厳しさと付き合って生きるためにはユーモアが不可欠ですから。