金沢美術工芸大学
うちにわ -分譲マンションにつくる坪庭の提案-
上田 麻文 / 美術工芸学部 デザイン科 環境デザイン専攻
現代の日本では、50歳を超えてからマンションに移り住む夫婦が増えています。子供が自立し手広くなった家を手放す人、もっと丈夫な家に住みたい人と、理由は様々です。しかしマンションは、増築したりリフォームをすることが困難です。つまり住み手の自由度はとても低いのです。そこで、住み手が自ら家を「リモデル」出来ればマンション生活の可能性が広がるのではないか、と考えました。それを解決する方法が、コンパクトで簡単に組み立てられる小さな庭「うちにわ」です。この庭を置く事で、室内に自然を取り入れることが出来ます。庭の特徴は、どんなマンションに置いても楽しめるよう考えられた仕掛けです。庭へ目線がいくように窓にはスダレを掛け、庭を分断している窓のサッシはプロダクトのサイズに配慮した寸法とすることや、柱を立てることで目立たない形としました。「うちにわ」は新たなインテリアの一部として、生活に彩りを与えるでしょう。