金沢美術工芸大学
air BAG
岡 菜々子 / 美術工芸学部 デザイン科 製品デザイン専攻
今回私が着目したのは自動車の廃材、エアバッグである。鉄スクラップ、樹脂、タイヤなどのリサイクルしてもらえる素材ばかりの中、エアバッグに至っては、ほとんどの自動車において自身の役目を果たすことなくこの世から消え去ってしまうのだ。廃棄物を減らすため、また役目を果たすことなく燃やされてしまうエアバッグのためにこの問題を解決したいと思い、制作に取り組んだ。まず一つ目の特徴であるエアバッグの形状は、細かく分けると300種類、大きく分けると5~8種類のものが存在している。また、作業工程で施された刺繍、プリントは唯一無二の存在である。 そして66ナイロンという非常に強度に優れた素材を使用していることから、鞄への応用が最適ではないかと考えた。これらのエアバッグ特有の3つの特徴を活かし、デザインはシンプルに保ったまま、ユーザーにとって効果的な役割を果たせるメッセンジャーバッグ、ボディバッグの2タイプを「air BAG」というブランドとして提案する。