金沢美術工芸大学
Fitrike
佐伯 有果 / 美術工芸学部 デザイン科 製品デザイン専攻
お年寄りの理想の運動法は、正しい運動を軽い負担で長く続けることである。お年寄りは自分の体の衰えに気がつきにくく、運動をする場合でもリハビリテーションに楽しさを見いだせないため、長続きしない。私は、楽しく乗っている間に、自然と大腰筋が鍛えられる大人用三輪車を提案する。大腰筋という腰の奥にある筋肉を鍛えることで、正しい姿勢を保持する効果が得られる。姿勢が正されると体のバランスもよくなり、歩幅が自然と大きくなって転倒の可能性が減る。外でこの器具を使用し、新鮮な空気を感じることで、気持ちをリフレッシュする効果があり、体と共に心も健康に保つことができる。また、エアロバイクやランニングマシンなどは体勢が悪いと腰に余計な負担がかかり、痛めてしまう。そのため、背もたれに適切な角度をつけることで姿勢を正すデザインを採用した。これをきっかけに運動するお年寄りが1人でも増えてほしいと願っている。