東京造形大学
感覚の均衡を目指したティーセットのデザイン/hitotoki
渡来 なつみ / デザイン学科インダストリアルデザイン専攻領域
現代はスマホに代表されるような便利な機械によっていつでもどこでも欲しい情報が瞬時に手に入り、指先一つであらゆることが出来る時代です。
そんな便利化の時代、私は人の思考や、感情、行為が置いていかれている状況があるのではないかと感じ、この卒業研究を始めました。新しい技術が次々と登場していく中で、伝統工芸が注目されたり、DIYをする人々が増えたり、リラックス効果を追求した雑貨が人気を集めたりと、技術とは真逆なものが流行する風潮があることに気がつきました。
私が卒業研究で制作したのは限られた空間で手間をかけながらお茶を楽しむティーセットです。今の時代の私たちに必要なのは、情報に囲まれた生活の中にあるちょっとした安らぎの「ひととき」なのではないでしょうか。