東京造形大学
ちやほやされないモチーフてん
山口 美咲 / デザイン学科グラフィックデザイン専攻領域
なんとなく を 見つめる。なんとなく を うたがう。
モチーフ界には、勝ち組と負け組がある。
いつでもどこでも起用されるモチーフ界のアイドルがいれば、全く見向きもされない不憫な奴らもいて、それらは超えられないほどの大きな格差がある。
ケーキやマカロン、パフェにお花、いちごやリボン…可愛くて皆に好かれるこれらの事は、もちろん私も大好きだ。
しかし、ついつい印象に左右されて色や雰囲気、流行を捉えてカワイイと認識し、その本質の可愛さや形自体を本当に見つめることが出来ていなくても、その事に気付かなかったりする。
ちやほやされないモチーフてんは、世の中からちやほやされない、いわゆる負け組のモチーフ達にスポットを当てた雑貨店です。
同じスイーツ、同じプリンセス、同じ物語…同じ仲間だけど少し不遇なモチーフや、ハートだけど干物柄。干物だけどハート型。干物で囲まれたロゴは可愛いのか。可愛くないのだろうか。
澄まし顔で起用される勝ち組モチーフ達に憧れつつも、「やつらは気取っている!」と叫ぶ負け組モチーフの声と共に、そして可愛い物を作るために、「 カワイイ物といえば 」その問いに対して真っ先に浮かぶモチーフ達を切り捨ててみることにしました。
なんとなく を 見つめる。なんとなく を うたがう。
可愛い物が好きだからこそ、一旦ミーハー心に蓋をして ◯◯(それら)=カワイイという意識を一度疑ってみました。