東京造形大学
他人を通しての自己表現
戸田 愛子 / デザイン学科グラフィックデザイン専攻領域
私はここ、東京造形大学に入って多くのことを経験し、気付き、考え、学び、成長することができました。大学入学時と現在とでは物事の捉え方や考え方、表現の仕方が大きく変わりました。それは時にはつらく、楽しく、悲しみ、喜び、泣き、笑って過ごした日々の中で少しずつ変化していったのだと思います。そのすべての経験ができたのも、私の周りにいる友人や先輩、後輩、先生方などたくさんの人々のおかげです。様々な価値観をもった人と出会い、共に過ごすことで「私」と「他者」の「関係性」から「私」の価値観を見つめ直しより「私」という存在を確固たるものとしていくことができました。ポートレート写真は撮影者(=私)と被写体との「関係性」を写しだす媒体です。被写体の人の表情を1つのメディアとして捉え、私と被写体の人々との関係性を並べることで「私」という人を表現することができるのではないかと考えました。最近知り合った人、時々しか顔を合わせない人、入学してすぐ知り合った人、いつも一緒にいる人など様々な「私」との関係性をもった人たちを撮影することで様々な角度からみた「私」を表現し、今の「私」があるのは周りの人々がいるからこそだという感謝の気持ちで作品を制作しました。