大阪工業大学
文学作品のオマージュ
─ 幸福の王子の新たな解釈と視覚的表現 ─
井野勝敏 / 空間デザイン学科 ヴィジュアルデザイン研究室
「幸福の王子」は、アイルランド出身の作家、オスカー・ワイルドが書いた童話である。彼の没後百年余りが経つ今日でも、その名は世界中の多くの人達に知れわたっている。彼が書いたこの童話には、象徴的な表現や、多くのメタファーが用いられており、難解な文で物語が構成されている。そのため、私はこの童話を読んだ際、何を伝えたかったのだろうと疑問に感じた。童話を通して彼が伝えたかった事を、彼の生涯や事実的根拠を文献で調査し、新たに解釈をした。そして、舞台と書物入れ、独自の解題をまとめた書物の三部作で表現した。この作品を通じて、文学作品を調べて解釈していく楽しさを知って頂けたら幸いである。