卒展レポート

金沢美術工芸大学

第61回 美術工芸学部卒業制作展

  • Stage Up House<br />– 床が昇降するわがままな暮らし –
  • Stage Up House<br />– 床が昇降するわがままな暮らし –
  • Stage Up House<br />– 床が昇降するわがままな暮らし –

Stage Up House
– 床が昇降するわがままな暮らし –

高村 美緒
美術工芸学部デザイン科 環境デザイン専攻

今日、リビングはテレビとソファーが固定されており、使用方法が限定されている。住宅の中でも、家族の集まる場所のあり方を見直すことで、家族と一緒により楽しく、豊かに暮らせる住宅を提案する。 リビングの自由度を高める手段として、床を昇降させる。その仕組みとして、ホームエレベーターと家庭用立体駐車場を組み合わせた構造を取り入れる。乳児期は床を1階に設定し、フラットで安全な空間で暮らすことができる。幼年期・児童期は床を1.5階に設定し、家全体をスキップフロアとして使いながらも、親子の近い距離感を保つことができる。青年期は床を2階に設定し、1階はくつろぐ空間、2階は集中できる空間として使い分けられる。老年期は昇降する床をホームエレベーターとして使用できる。また、日中と夜中、平日と休日、その時やりたいことに合わせて床の高さを変えていくこともできる。ライフステージの変化、日常の行動に合わせて床が昇降することで、その時々に合わせた家族の最適な距離感を生み出し、楽しく、わがままに暮らすことができる。

作品一覧