金沢美術工芸大学
AKANE -「折り」のプロセスから生まれる形-
黒田 茜 / 美術工芸研究科(大学院) デザイン専攻 ファッションデザインコース
この修了制作では10型の「折」パターンを中心としたコレクションを展開し、自身の名を冠したブランド「AKANE」として発表する。
私はシンプルで無駄のないデザインの持つ強さに弾かれる。それは衣服においても同様である。布を裁断し、縫い上げ、身につける迄のプロセスにおいても一貫してシンプルな衣服の在り方を追求したい。
そこで、日本の「折り紙」や「着物」をテーマとして、真四角の布を「折りなす」事で生まれるパターンの研究を行った。
生地の持つテクスチュア、折りによって生まれるシャープさや陰影をより際立たせるため、柄を排し、色も無彩色に押さえた。素材は、プリーツ加工を多用するという特性から主にポリエステルを使用している。また、展示空間では衣服の原型となった平面図を配置し、服の背景にあるプロセスを見る人に感じてもらえる事を目指している。