金沢美術工芸大学
tonegem -触覚からアプローチする新たな音楽機器-
江口広子 / 製品デザイン
聴覚に障害があると音楽から遠ざかってしまいやすいという現実を受け、私は聞こえの度合いに関らず誰もがリアルに音楽を体感できるプロダクトを提案した。このtonegemは「音に触る」をテーマにした聴覚に障害のある方向きの音響機器である。音をダイレクトに振動に変換する機能を搭載しているため、携帯のバイブレーションなどとは違ったリアルな音楽の振動を味わえる。本体は二つに分かれ、低音と高音を左右に分けて流す仕様となっている。これにより、リズムとメロディーをそれぞれの振動から感知することが可能。合わせて握ればアンサンブル、分ければそれぞれのパート、と音楽を分かりやすく楽しめる。ワイヤレスで同時に複数を再生し、大人数でリズムに乗りながら音楽体験を共有することも。