金沢美術工芸大学
リバーシブルポジションベンチ
-公共空間におけるポータブルでバイスの使用空間の提案-
水口正夫 / 製品デザイン
ポータブルデバイスの急速な普及により、私たちはいつでもどこでも必要な情報を閲覧する事や仕事を行う事ができるようになった。駅や空港などの待ち合い空間では、多くの人がポータブルデバイスを使用しているが、用意されているモバイルブースでは席数や電源が不足し使用環境が不十分である。設置されているベンチも安楽性が優先され作業性は考慮されておらず、使用者は膝の上でデバイスを操作している状況である。そこで私は、2方向の座り方ができるロビーベンチ「アレッタ」を提案する。「アレッタ」の傾斜した座面は、前後に座り変えることで安楽姿勢と作業姿勢をサポートし、天板のカットラインや脚部は、利用者の動きを妨げない形状である。また13インチのパソコンが置け、電源も確保されている。壁側に複数台並べる事や島型にレイアウトができ、空間を効率よく使用する事ができる。「アレッタ」によりポータブルデバイスを使用する空間がより魅力的に演出され、公共空間がスマートな環境になる事を期待する。