金沢美術工芸大学
HUMAN FISHING
末松 久奈 / 美術工芸学部 デザイン科 視覚デザイン専攻
もしも、海ではなく都会のビルの屋上から釣り糸を垂らしたら、どんなモノでどんなモノが釣れるだろう。私は、北陸の美しい海でのんびり釣りをするのが好きだ。そこで、この作品のアイデアは生まれた。人々の趣味嗜好が多様化している今、様々な場所で、様々な人が、様々なモノに釣られている。そんな人間模様を、あらゆる世相にスポットをあて魚拓とルアーで切り取った。魚拓の死体に直接墨を塗り写し取ることによる独特のインパクトのあるビジュアルと、ルアーの思わず惹き付けられるキラキラとした宝石のような魅力に注目し、獲物とエサの関係を、魚拓をモチーフとした平面とそれに対応したルアーをモチーフとした立体で表現している。