金沢美術工芸大学
animaroll <動き、進化する空間>
九尾 怜施 / 美術工芸研究科 デザイン科 環境デザイン専攻
本研究では、人間の動物的な部分に訴えかける空間、あるいは自然の大きな変化のリズムに有機的につながる生きた空間について、ひとつの考えを提案するものである。ここでは動物をキーワードにして、建築の前の状態の建築といえる根源的なところから建築を創造することを目的としている。
「建築に動物というエレメントを加えると、どのような空間が生まれるだろうか」これをテーマに、動物を概念的に捉え、動的、進化、野生の3つのエレメントを抽出し、建築と掛け合わせてみた。すると、空間は動き、姿形を変え、内部空間と外部空間との境は曖昧になり有機的に存在するものになる。
この建築は、動物が自然環境に適応して姿形を変えていくように、天候や用途、気分に応じて空間の形を変えることができる。また、何気なく動かしたとき予想外の空間に出会い、日々新しい場所を体験する。