首都大学東京
鉄道利用者の事故防止のためのサイン・標識に関する研究
川口瑞穂 / システムデザイン学部 インダストリアルアートコース
本研究において、人間の歩行の特性や錯覚を利用し、コンセプトサイン・標識型サインなど複数のサインを考案した。このうち、コンセプトサイン「あしあとサイン」は実験による評価を行い、その結果、「あしあとサイン」は線と同程度の誘導効果があり、かつ線より魅力的な誘導サインであることがわかり、コンセプトで狙った効果が期待できる可能性が示唆された。また、錯視を応用したサインについても同様に有効な効果が認められた。これにより、鉄道利用者の人身傷害事故の要因として重要視すべき、ホームでの接触転落事故・踏切立ち入り事故への、低コストかつ新しい事故防止対策の可能性を見出すことができた。