首都大学東京
小説の空間化
小説「やまなし」の空間化による作者の内部世界の表現
武市美穂 / システムデザイン学部 インダストリアルアートコース 修士課程
文学を紹介する施設やミュージアムは日本に数多く存在する。しかしその多くが作家の生涯や作品、資料を形式的にまとめられ展示されているものであり、作者の世界観を空間それ自体に表現されているものは少ない。また、表現されていたとしても、作品の世界観と作者の内部世界が分離している場合が殆どであると言える。本研究はこの問題に対し、宮沢賢治の短編小説「やまなし」を空間化し、それを介して作者の内部世界を表現することを試みたものである。