東北工業大学
立体イラストレーション
本間優太 / ライフデザイン学部 クリエイティブデザイン学科 ビジュアルデザインコース
本研修は、『イラストレーションの立体的な表現方法を研究する』ことを目的としている。現在、日常でよく見かけるポスターイラストのほとんどが、平面的な作品として世の中に展開されている。そんな中で私は、それまでの二次元的な絵の雰囲気をそのまま残しつつ、独自の立体視法を用いた『立体イラストレーション』の世界観に惹かれ、このような表現を用いた作品がもっと世の中に展開されてもいいのではないか、と考え、作品を制作した。
今回は人物の顔を元に727mm×727mmの作品を3点制作。人選については、顔の凹凸がはっきりしていて、かつ特徴的なパーツを持つ人が多い、という理由から、洋楽界の有名なアーティスト達を選択した。
また、平面的な作品を立体的に見せるために有効な手法を考え、『デコパージュ』を選択した。デコパージュとは、フランス語で、切り抜く、切り裂くなどという意味のことであり、紙に描かれた模様や絵の切り抜きを貼って物の表面を飾り、コーティング剤を塗り重ねていく工芸のことを指す。私は、この手法を用いて、平面上のイラストレーションを部分的に切り取り、上へ重ねていくことで、平面的な作品に『断層』ができ、立体的に見えるという仕組みを利用した。