東北工業大学
銀塩写真によるポートレートの制作
笠井佑輔 / ライフデザイン学部 クリエイティブデザイン学科 ビジュアルデザインコース
人と接するのが好きで、その延長からポートレイトを写真の研究テーマに設定した。被写体は仲の良い大学の友人にした。大学生活の多くの時間を共有し、苦楽を共にした友人と最後に正面からぶつかってみたいという、シンプルな思いから被写体に選んだ。半身をヌードにすることで、衣服を身にまとった時の被写体との間にできる距離を避けた。また、一人一人の個体差やリアルな部分を映し出したかった。目の前にいる被写体を、そのまま切り取りたかったので、撮影には最も原始的な銀塩の大判カメラ(4x5)がふさわしいと考えた。現在はデジタルが主流だが、センサーが光を取り込み、画像処理を行い記号化されたデジタルの写真ではコンセプトにそぐわないと判断し、使用しなかった。現像もすべて手作業で行い、最初から最後まで自分自身の手で完結させた。