東北工業大学
避難所の住環境具のデザイン ―プライバシーとコミュニティの共存―
小原 純 / ライフデザイン学部 クリエイティブデザイン学科 プロダクトデザインコース
2011年3月11日、M9,0を記録した未曽有の大震災が東日本を襲った。過去に例を見ない規模の地震と津波により、ライフラインが停止しただけでなく、家が流されるなどの甚大な被害と爪痕を残した。また、福島の原子力発電所からの放射能漏れの問題も重なり、多くの避難住民を生む結果となった。その後、10月頃まで約8万人が体育館などでの避難所生活を強いられ、心身ともにに限界の状態が続いていた。プライバシーも皆無の状況で、最低限と言われる生活もままならないのだ。突然の大震災に本格的な避難所の備えはなく、簡易的な生活が仕方なかった。そこで、体育館に常備し、避難生活をサポートするツールが必要なのではないかと考えた。