東北工業大学
ポータブルスクラッチターンテーブルの制作
藤村貴之 / ライフデザイン学部 クリエイティブデザイン学科 プロダクトデザインコース
Background
例えば自宅で、何気なく置いてあったギターを手に取り、ソファに座って演奏を始める。これはギタリストの家ではよく見る光景だろう。しかし、DJの場合はどうだろうか。ギターのように“その辺”に置いておけないターンテーブルは、すぐに気軽にプレイする事ができない。 しかも、ターンテーブルは決まった場所に設置されている為、ソファに座ってプレイするという訳にもいかない。こういった事に不満を感じているDJは少なくない。
Concept
DJプレイの中でも、最も演奏に近い“スクラッチ奏法”では、ターンテーブル1台とミキサーだけを使ってリズムやメロディを作り出す。気軽にターンテーブルで遊ぶにはぴったりな奏法と言える。スクラッチ奏法のためには、最低でもクロスフェーダー(2つの音を混ぜる為のボリュームつまみのようなもの)が必要である。また、場所を選ばず使えるために、レコード盤面が傾いていてもスクラッチして針飛びしないような機構的サポートも必要である。これらの事をふまえ、気軽に遊べるターンテーブル“ポータブル スクラッチ ターンテーブル”を制作した。
Spec
“scratch box”
ダイレクトドライブのターンテーブル、2チャンネルDJミキサー小型スピーカーを内蔵。
トーンアームは、水平状態でなくてもアナログレコードの再生、スクラッチが可能なダイナミックバランス式アームを使用。
クロスフェーダー、縦フェーダー、PHONO LINE切り替え、ゲイン、2バンドイコライザー、LR PANとDJミキサー機能をフル装備。
ピッチコントローラーと連動し、+-ピッチをデジタル表示。
外部入力PHONO LINEや、RCAのステレオ出力が可能。
W450×D500×H100
weight:8kg