武蔵野美術大学
blossom
土井章寛 / 工芸工業デザイン学科 インテリアデザイン専攻
上質をかじる
日本に伝承されるものづくりの精神は、どこの国も真似することは出来ない。
「日本でつくられた」ではなく、「日本でしかつくれない」物の技術力の高さ、美しさ、面白さ、誠実さを伝えていきたいと思い「組子」の椅子と机の提案を考えた。
長く伝わることにより凝り固まった伝統工芸の概念をほぐし、時代のニーズに応じることにより、独特の敷居の高さを感じさせないより身近な物にする。
伝統工芸の古い和の側面だけではなく、花柄が可愛い木製の温かい家具という側面のイメージを印象付けることで、現代の生活に馴染ませる。職人により丁寧につくられた家具は、人と共に長い時を過ごし、生活に少しの上質感を加える物となる。上質をかじる生活をおくることで、人々の暮らしをより豊かなものにする家具を提案する。