愛知淑徳大学
伊藤 真由 / 現代社会学部 都市環境デザインコース
「空間ってなに?」
空間っていろんな方向への広がり?
哲学?数学・物理学?地理学?社会学それとも建築?どこに視点を置くかで意味合いが異なる不思議な世界。大人にも子どもにもわかる「くうかん」のかんかくを絵本で表現した。
いま一番気になるのは、「人と人、人ともの」。コミュニケーションをはかる相手との物理的距離、高さや広さと人の関係・いだく心理。いつも人が持ち運んでいる縄張り的空間。性別や年齢、体温やにおい、声、人間関係などの要因が、社会、文化や状況と反応してつくられる空間。生活を通して自覚するもっとも身近な「空間」。
人と人との間の距離、高い低い、広い狭いといった「間隔」を「感覚」で伝える。手に取って読むという動作、遊びを通して、空間を感じる第一歩になればいい。
ザラッとした、ツルッとした…紙質や色、毛糸、綿、砂、野菜などのコラージュ素材から「感覚」も働かせよう。視覚、触覚、聴覚、味覚、嗅覚の五感から刺激を受けて、より身近に感じられる「くうかん」がやってくるといい。
触れ、遊び、感じて、心の中になにかが生まれ、はっと思い出し、気付くなにかが残ればいい。