音楽の歴史は古く、その起源は言葉より早かったと言われている。
もちろん当時は、今のように複雑な音階や便利な楽譜といったものは無く、楽器も木や石を用いた「打楽器」または「声」だったと考えられる。音楽は太古の時代からコミュニケーションツールとして私たちの生活を豊かにして来た。しかし、近年では音楽というと “ 聴きはするが、演奏するには技術が必要で難しい ” など、敷居が高いものになっている。
今回は、そんな音楽をもっと身近ものにするべく、日本の伝統的なコミュニケーションの場である「ちゃぶ台」を用い、楽器を私たちの生活の一部である家具と融合する事で「Sound Furniture」という新たな可能性を提案する。
この「リズムの輪」は1人では演奏する事が出来ず、数人が輪になる事により、まるで食卓を囲むように音楽を楽しむ事が出来る。また卓上に展開されたそれぞれの楽器は、下部に設けられた箱内で反響し、底面のサウンドホールを共有する事で一つの楽器として一体感のある響きを作り出している。
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