東京造形大学
Epithese
三上 麻里 / 大学院造形研究科造形専攻美術研究領域
二年間研究テーマである「人体の彫刻表現」を考えた末、骨の構造の興味へと辿りついた。そして豚生皮の質感が人体の造形表現をする時にとても生々しい存在感を出すのではないかと思い、豚生皮での人体骨格制作を試みた。人体は一つの有機物であり、自然物であるという印象を造形から与えたいという狙いから人体の一部(頭部、肋骨)を植物を意識して変形させた。また、「人体の変形」を人工的に行った実際の例として足下は纏足(てんそく)の骨格を参考にしている。鉄にて制作した背骨と植物をモチーフにした具象彫刻を骨格の台として使用。豚生皮による骨格の頭部と、鉄で出来た花の頭部を結合させ、一つの植物としての一体化を試みた。