東北工業大学
手すりのデザイン―高齢者の階段の昇り降りを助ける―
高橋 遼 / ライフデザイン学部 クリエイティブデザイン学科 プロダクトデザインコース
階段を使用している高齢者が、手すりがあるのに滑り落ちてしまう事故を目撃した。階段での事故防止策として手すりがあるが、高齢者の使用という観点からは、改善の余地があると考えた。高齢者は一定のタイミングで手すりにかけた手に体重をあずけ、体勢を安定させながら階段を昇降している。一方、階段の手すりは一般的に斜めの直線状であり、つかんだ手に体重をかけるのに適していないと考えられる。
そこで、3種類のユニットを隙間なく連続して配置し、足下の段に応じて最適なポジションに水平部分=すべることなく手に体重を預けられるポイントが設けられるような手すりシステムをデザインした。各ユニットの形状は、四角形、上すぼまり、下すぼまりの台形の3種類で、ボルダリング(フリークライミングの1種)のホールドと同じ方式で、壁にねじで固定する。