大阪工業大学
捨てられた建築と記憶の器 建築が再び建築として生きていくために
山田 航平 / 空間デザイン学科 建築デザイン研究室
建築は人が求め人のために存在し、人が求めることにより建築は存在意義を見出す。では人に捨てられ必要とされなくなった建築は建築と呼べるのだろうか。現在、日本では人口減少が深刻な問題となっており、将来的に多くの市、村などでは機能を保てなっていく。その結果、大量の建築物が役割を失っていき捨てられた建築たちが生まれていく。ではこの時、この大量の建築たちはどうなっていくのか。ただ壊され、今まで通り焼却されてしまうのか。それはあまりにも悲しく無責任なことではないだろうか。そして、それは本、絵画、美術品などのモノにも言えることではないだろうか。ならば今回この捨てられた建築たちを同様に捨てられたモノたちを包み込む新たな器として再生させ、再び生きていき、もう一度双方が存在意義を見出すような場を作ってはどうかと私は考えた。そして今回、私はそのような場をある悲しいごみ処理場を敷地として選定し、提案を行っていく。