大阪工業大学
神様と七日間ー球形仕掛け絵本の提案ー
小津 琢磨 / 空間デザイン学科 ヴィジュアルデザイン研究室
仕掛け絵本は面白い。畳まれた本の中から立体が飛び出すワクワク感は、いくら書籍のデータ化が進もうとも廃れるものではないだろう。アートや玩具としての転用にも可能性があり、大人も子供も楽しめる。その可能性の部分に私は大きく魅力を感じ、今回、この「神様と七日間」という仕掛け絵本を制作した。
聖書の冒頭「創世記」をテーマに、7ページの個性的な仕掛けの上で神が世界を創造する。
この絵本の提案的要素は「球型に変形する」という点だ。見開きが円形になる本を、背表紙を軸に360度開くことによって、球体のように見せ、オブジェとして飾らせる。通常触れられることのない、「仕掛け絵本を半分開いた状態の見え方」に着目し、様々な仕掛けの研究や、仕掛けに対する視点の工夫を行った。
少し開いたページから見える混沌とした仕掛け達から、読者は地球を連想することだろう。