拓殖大学
工学部 デザイン学科/工学研究科 情報・デザイン工学専攻 第29回「卒業・修了展」
蓄光塗料を使った注意喚起の夜間標示
- 高梨 隼也
- 工学部 デザイン学科 シビックデザイン研究室
蓄光塗料とは蛍光灯や太陽光の紫外線を吸収し、暗所で発光する塗料である。時計の文字盤や釣り具の他に、停電時の避難誘導サインとしても使われているが、その多くが室内用であり、屋外での注意看板にはほとんど使われていない。そこで本研究では、注意看板に蓄光塗料を用いて、暗く危険な道に視認性の高い注意喚起看板を制作した。
蓄光塗料の特徴を実際に塗装して確認した。白、シルバー、黒を塗布した3種類の板に蓄光塗料で文字「街灯」を塗布した結果、地色は白が最も良いことが分かった。地と文字のどちらを発光させた場合、文字が読みやすいかを検証した結果、地を光らせたサンプルの方が読みやすかった。この知見をもとに夜間の注意喚起看板をデザインした。看板は歩行者向けの注意喚起看板とし、文字「危険 ライト点灯」とピクトグラムの組み合わせた看板を制作した。また、蓄光塗料の白色を活かして昼夜で異なるメッセージ表現の可能性を見出した。