拓殖大学
工学部 デザイン学科/工学研究科 情報・デザイン工学専攻 第29回「卒業・修了展」
同時色対比効果を用いた絵本の制作
- 今井 晴香
- 工学部 デザイン学科 造形計画研究室
成長過程における色彩感覚は、生後4か月で大人とほぼ同等に感受され、形を伴った色別は6歳頃に培われるといわれている。また色彩感覚を養うには、2歳頃までに多くの色と触れ合うことが重要であり、18歳頃までに基本的な色彩感覚が形成される。その為、幼児向けの色に関する絵本は数多く出版されている。しかし小学校高学年から、大人に向けた色へ興味関心を抱かせるような絵本は少ない。また、大人でも興味関心を抱く絵本がない為、幅広い世代で楽しめる絵本を制作することにした。
色に関する絵本を調査した結果、色名に関するものがほとんどであった。調査した絵本の中に見受けられなかった錯視の一種である同時色対比効果を用いることとした。表紙は、同時色対比効果を用いたシンプルなものをデザインした。様々な部屋の中から出題される色と同じ色を探していくストーリーである。付属している解答の紙を問題ページの色と比べることにより、色が同じことを確認できる仕様にした。