本研究では、子ども室用家具に着目し、楽しく使うことのできる家具の要素を見出すことを目的とし、自ら組み立てるキット式としてトイファニチャーに応用した。

1つめはラチス構造のスツールで、ゾウとサイをモチーフとしている。子ども自らラチス状にパーツを組んでスツールを完成させることによって使うことができるようになる。2つめはフォールディング式の壁掛け用飾り棚で、フェルト材をヒンジとして利用することによって折りたたみを可能とした。キリンとシマウマをモチーフとし、それぞれが持つ斑点や縞模様を図案化した。3つめは壁掛け式の収納具である。育児嚢を持つカンガルーと鳴嚢を持つカエルをモチーフとし、その部分を網状にして玩具などを収納できるようにデザインした。4つめは室内に飾るモビールで、森の生きものと海の生きものをモチーフとしてオーナメントを作った。

なお、いずれもバッグ型のパッケージをデザインし、子どもが持ち運びやすいよう工夫した。