拓殖大学
拓殖大学 卒業・修了展 工学部デザイン学科/大学院工学研究科情報・デサイン工学専攻
災害避難経路を体験させるVRツールの提案
- 日暮 勝也
- 工学部デザイン学科メディア情報デザイン研究室
近年、2011年の東日本大震災や、2016年の熊本地震などの規模の大きい地震の発生が増加している。内閣府防災担当の資料によると、30年以内に南関東でマグニチュード7クラスの地震が起こるとされている。このような地震や火災の対策として、ハザードマップや非難マニュアルが配布、販売されているが、災害が起こった際に適切な行動を取れるとは言い切れない。
本研究では地震発生時の倒壊に主眼を置き、住宅街や学校などにおいて、地震発生時での避難場所への経路の様子をVR機器で体験させ、体験者の地震に対する経験、対応力を高めるソフトウェアの開発を目的とする。
本ソフトウェアの仕様として、利用者は地震発生直後の建物の屋外から避難を開始し、移動中に発生する障害を避け、避難場所を目指す。現地調査の結果に基づいた倒壊や延焼、倒木や道路の寸断などの障害を体験し、地震に対する経験、対応力を高めて貰う。
制作したVRソフトでは物理エンジンによる現実に即したブロックの落下や倒木、家屋から上がる炎など人間に与える視覚情報は現実のものに近いと思われる。