拓殖大学
拓殖大学 卒業・修了展 工学部デザイン学科/大学院工学研究科情報・デサイン工学専攻
ドライバーに注意喚起を促す立体横断歩道の提案
- 福島 雅弘
- 工学部デザイン学科シビックデザイン研究室
信号機のない横断歩道では、歩行者が渡ろうとしている場合、ドライバーは一時停止しなければならないと道路交通法で定められているが、一時停止をしていない車は9割以上と非常に多い。その理由は「後続車がなく、通り過ぎれば歩行者は渡れると思うから」であり、歩行者が優先であるという意識をドライバーに持たせる必要がある。海外の事例では横断歩道を立体的に見えるようペイントしたところ、速度抑制の効果が認められている。そこで、本研究では視覚効果を利用したメッセージ入りの立体横断歩道を提案した。メッセージは、車優先という意識を変えることを考慮して「歩行者優先」を選定した。配色はフォトモンタージュを用いて色の明度差と文字との色合いに着目した案を複数比較検討し、その中から文字の見えやすさと色合いの良さからオレンジと黒文字の組み合わせを選定し、大学構内の横断歩道に実物をペイントした。学内のバスドライバーにヒヤリングしたところ、全員から「横断歩道が目立つ」、「メッセージが伝わる」という回答が得られた。