拓殖大学
拓殖大学 卒業・修了展 工学部デザイン学科/大学院工学研究科情報・デサイン工学専攻
プレパレーション時の理解度を相互比較するツール
- 須藤 仁美
- 工学部デザイン学科感性インタラクション研究室、
入院や手術を受ける子どもに心の準備としてプレパレーションが行われているが、理解できたかどうかの評価は看護師の主観的評価に委ねられている。プレパレーションの質を高めるためには、看護師が想定している患児の理解度と実際に患児が理解した差を確認することは重要である。同時に親の視点による子どもの理解度の評価を加えることでその精度は高くなるはずである。
そこで「患児用」「保護者用」「看護師用」の3種類を制作した。患児用のツールは,数値に左右されること無く評価できるように直線のみで構成した。操作自体に興味や関心を持たせるため、この直線の溝に沿ってボールを動かすとそれぞれに仕込んだ磁石によって吸着されカタカタと音を立てるようにした。また数値やメモリに左右されず評価できるように直線のみで構成した。一方、他の2種類は、並べたときのその差分が分かるようにメモリを入れた。
1回のプレパレーションにおいて、3つの内容について評価できるようにそれぞれ3つ用意した。ツールの側面に磁石を組み込んでいるので、横並びにくっつけて評価の差分を一度で把握することができる。