拓殖大学
拓殖大学 卒業・修了展 工学部デザイン学科/大学院工学研究科情報・デサイン工学専攻
仮設トイレにおける心体的負担軽減のためのデザイン提案
- 富永 まい
- 工学部デザイン学科プロダクトデザイン研究室
トイレとは、誰もが安心して使えるものでなければならない。近年、日本の公衆トイレは大きく進歩している。だが、公衆トイレの一種である仮設トイレには未だほとんどの人が嫌悪感を抱いている。
そこで利用者の心体的負担を軽減する、イベント専用「2ドアウォークスルー仮設トイレ」を提案する。
これは並ぶことによって多くの人に“見られる”ということを、出入りの流れを変えることで負担を減らし、従来の四面構成から八面構成に変更した安定する形によって行動スペースを広げたものである。製品自体の使いやすさは勿論のこと、利用者の心理状況に着目し使用するどの段階から嫌悪感を抱くのか調査した結果、並ぶという使用前の段階に注目した。特に女性はトイレに入る前から気を配っており、大多数の目に晒されることがストレスになっている。様々な場所に設置される仮設トイレだが、とりわけイベント会場においてはユーザ心理が重要になるためイベント専用とした。この提案はトイレというデリケートな精神的・実用的問題の抜本的解決を目的としている。