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広がる紅、成長する寺

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広がる紅、成長する寺

小島まみ / メディアプロデュース学部 都市環境デザインコース

近年日本では寺離れが進んでいる。世間では死に関して関心が高まっているが、葬儀で重要な役割を持つお寺は、死の現場の近くにいるにも関わらず、元気がない。これは仏教そのものに対する関心の低下によるためだと思われる。また檀家制度や世襲制度なども、寺院側と現代社会との意識のずれを生み、寺離れの原因の一つになっている。お寺は日本の文化の一部であり、それが消えることは、日本のアイデンティティの一部が失われる、ということである。

そこで問題を抱えるお寺が社会で生き残っていくための一つの方法として、紅葉樹木葬と地域開放型寺院、宿坊の3つを提案する。

1つ目の紅葉樹木葬の樹木葬とは、墓に墓石の代わりに樹木を用いることをいう。そしてその樹木を紅葉にすることがこの提案だ。これには2つの目的があり、1つはお盆の年に一度の墓参りの回数を増やしてもらうこと、もう1つは樹木葬を観光地として機能させることである。紅葉樹木葬の利用者が増えるほど、お寺を中心に紅葉は広がり、山を紅く染め、遠目からも人々の関心を引く。そして人々の関心を紅葉シーズンだけに終わらせないために提案するのが、地域開放型寺院と宿坊である。地域開放型寺院はその名の通り、寺院を一般にも解放することである。具体的には、習い事や地域の集まり、活動の場を必要とする学生にお寺の一部の貸し出しや、地域との関係を深める為に、お茶会や紅葉祭りなどを開催する。そして宿坊(お寺に宿泊する為の施設)では、故人への悲しみの傷が癒えない人の為に、住職がともに寄り添い、それを支える施設として機能させる。

作品一覧

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