東京工芸大学
砂城
倉方真帆 / 写真学科
二元的世界から多元的意味を。
言語でもなく、イメージでもなく、
写真は他のツールには変換不能なものをすくい上げることができる、ドキュメント性をおびたメディアである。
割り切れぬものが潜んでいる。
割り切れぬまま地表をつくり、城をつくり、一切は流動する。
故に、一つの餞としてこの作品をある砂城の歴史に捧ぐ。
「日常に潜む言葉にできないこと」をテーマに制作しました。
日常と呼べる範囲に潜んでいるかすかな違和感、揺れのようなもの、
その中に潜む言葉にならぬ情動は、大きく私たちの認識している過去、歴史、物語に揺さぶりをかけてくる。
そのような身体感覚と写真は深く繋がることが出来ると信じています。