卒展レポート

拓殖大学

工学部 デザイン学科卒業研究および工学研究科 情報・デザイン工学専攻修士研究の事例紹介

  • 杖歩行のおける杖の握りやすさと身体負荷の関係分析
  • 杖歩行のおける杖の握りやすさと身体負荷の関係分析
  • 杖歩行のおける杖の握りやすさと身体負荷の関係分析
  • 杖歩行のおける杖の握りやすさと身体負荷の関係分析

杖歩行のおける杖の握りやすさと身体負荷の関係分析

森川大誉
工学部 デザイン学科 ユーザエクスペリエンスデザイン研究室

T字杖は多くの人々に使用されるため、杖歩行時の安定性や機能向上が求められる。

本研究の目的は、T字杖グリップ形状の違いによる杖の機能向上である。まず、断面形状の違うグリップを複数製作し、杖歩行による官能評価と表面筋電位を用いた身体負荷、ひずみゲージを用いた杖の負荷を計測した。グリップは断面積を統一し、断面形状は四角型、くさび形、正円型、小判型(縦、横)の5種類とした。実験には健常な成人男性7名に協力を依頼した。表面筋電位の計測箇所はグリップ把持側上肢の深指屈筋と尺側手根屈筋とし、ひずみゲージは各グリップの同じ位置に貼付した。

実験の結果、各グリップの官能評価では差がないことが明らかとなったことから、断面形状は握りやすさに大きな影響はないと考えられる。筋電位およびひずみの分析結果より、グリップを横小判型にすることでグリップ把持における筋電位は小さくなり、またグリップに作用するひずみも低下することが明らかとなった。

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