卒展レポート

拓殖大学

工学部 デザイン学科卒業研究および工学研究科 情報・デザイン工学専攻修士研究の事例紹介

  • トリックアートを用いた壁面への視線誘導を促す床面シートのデザイン
  • トリックアートを用いた壁面への視線誘導を促す床面シートのデザイン
  • トリックアートを用いた壁面への視線誘導を促す床面シートのデザイン
  • トリックアートを用いた壁面への視線誘導を促す床面シートのデザイン

トリックアートを用いた壁面への視線誘導を促す床面シートのデザイン

野村美緒
工学部 デザイン学科 シビックデザイン研究室

JR上野駅の新幹線の構内壁面に乗車案内用のモニターが設置されているが、歩行進路に対して横向きであり、乗客が気づかずに通り過ぎてしまうという課題がある。一方、路上トリックアートは立体的に見える表現により、誘目性が高まる効果がある。また、視線は大きな図形から小さな図形へと移動していく傾向があり、人は他人の行動を見て自分の行動を決める「社会的証明の原理」が働くため、他人が見ている方に自然と視線が誘導される性質がある。そこで、本研究では、トリックアート手法を用いてモニターに乗客の視線を誘導させる床面シートをデザインした。

モチーフは上野ゆかりのパンダとし、パンダが指さしをしてモニターを見ている様子を表現した。さらに、フォトスポットとなるようなポップなデザインとした。実物大の床面シートを設置して、シートがある場合とない場合の比較実験を行った。その結果、床面シートがあることで掲示物を見る人が24%増加し、その効果を確認できた。

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