拓殖大学
工学部 デザイン学科卒業研究および工学研究科 情報・デザイン工学専攻修士研究の事例紹介
日本語バリアブルフォントの開発および読みやすさの分析に関する研究
- 両角和磨
- 工学部 デザイン学科 ユーザエクスペリエンスデザイン研究室
フォントが抱える問題の1つに、ウエイトがある。個人制作されたフォントはウエイトバリエーションが多くない。一方で、バリエーションがあっても容量が嵩むことが問題とされている。そこで本研究では、日本語バリアブルフォントを開発・分析し、性能を数値化することで、フォントが抱えるウエイトの問題解決に取り組むことを目的とする。
研究方法は、フォント制作ソフトを用いて新たなフォントを開発し、視認性・可読性・判別性について感性評価を実施した。開発対象は、ひらがな・カタカナ・小学2年生までの教育漢字とし、評価テキストには独自の日本語ダミーテキストを使用した。評価手法について、視認性ではIPOテスト、可読性では一対比較法、判別性では四者強制選択法を用いた。実験結果から、バリアブル化して生成されたウエイトに日常生活上での使用に有効であることが示唆された。より詳細な分析をおこなうため、フォントの追加制作や実験方法の改善が必要と考える。