拓殖大学
工学部 デザイン学科卒業研究および工学研究科 情報・デザイン工学専攻修士研究の事例紹介
避難所となる教育機関で活躍する変形式台車のデザイン提案
- 青木理人
- 工学部 デザイン学科 プロダクトデザイン研究室
日本では避難所を必要とする大規模な災害が度々発生するが、避難所での物資等の運搬手段は手薄であるのが現状だ。体力温存の為にも運搬手段は確保したいところだが、単純に配備数を増やすだけでは日常生活で邪魔となってしまう。そこで考案したものが、日常生活では学校家具として使用可能で、非常時には運搬手段として使用できるツールだ。本研究では教卓をベースとし、災害時には台車に変形し運搬手段として使用できるツールの設計及び製作をした。
各パーツはキャッチクリップというワンタッチ式の留め具で固定されており、非常時でも工具無しで迅速かつ簡単に着脱や組み替えることができる。また、この着脱の利便性を活かし、新学期の教科書運び等の一時的な使用も可能である。台車状態での形態は、通常の台車、平台車、長台車の3パターンあり、積載物のサイズによって使い分けることができる。また、長台車の荷台は約1800mmあるため、歩行が困難な重症者の搬送にも使用できる。