拓殖大学
工学部 デザイン学科卒業研究および工学研究科 情報・デザイン工学専攻修士研究の事例紹介
シート状自然材料を室内空間に取り入れるための評価および提案
- 田娜
- 大学院 情報・デザイン工学専攻 用品設計研究室
近年、プラスチック排出抑制の取り組みが行われているが、室内空間では積極的な対策が見受けられない。本研究では、家具材料および内装材料を自然材料に置き換えることでプラスチック量削減とともに室内空間の質向上が期待できると仮定した。
タケ、木、麻、和紙等によるシート状材料を対象とし、材料特性・感覚的性質を明らかにし、家具材および壁面材として木糸、和紙、タケによるシート状材料が力学的性質および品質・好感度の良さからプラスチック材料に置き換え可能と判断した。以上のシート状材料による小型ボックスで構成した収納家具および壁面パネルを提案した。小型ボックスはタケ編みの基材に木糸および和紙によるシート状材料を張り、壁面パネルはタイル状にしたタケおよび和紙によるシート状材料を組み合わせて配置する。提案した収納家具、壁面パネルは、いずれも50%強のプラスチック量削減を示し、質向上が実現可能な提案となったと考える。