拓殖大学
拓殖大学 卒業・修了展
工学部デザイン学科/大学院工学研究科情報・デサイン学専攻
発達障がい児のための採血用プレパレーション・ツール
- 平井 揚子
- 工学部デザイン学科 感性インタラクション研究室
発達障がい児の患児に対して、「話をしても分からない」といった理由から、プレパレーションの実践が不十分であっても治療を行ってしまう背景があった。そこで、発達障がい児の患児を対象としたプレパレーションが必要であると考えた。3歳から4歳を対象とした表現で、患児の代表的な特徴を取り上げ、2種類のツールを提案した。1つ目は、時系列に拘る患児を考慮して、順番が狂わないようにした木製型ツールである。裏側には、採血を行う際に感じる痛みや圧迫感を表現した素材を貼り付け、手に持てばそのイメージを触覚情報として得ることができる。2つ目のツールは、採血の手順で受ける各触覚情報を、イメージとして捉えることができるタイル型である。いずれも触覚情報を玩具に取り入れたことで、興味や関心を高め理解を促すことができる。2つの玩具は単体で使用することができるが、患児の興味度や理解度に合わせて併用することで補完し合うことができるものとした。なお本研究は、愛知県立大学看護学部小児看護学との共同研究として行った。