卒展レポート

拓殖大学

拓殖大学 卒業・修了展
工学部デザイン学科/大学院工学研究科情報・デサイン学専攻

  • 視覚障害者を対象とした触知記号の造形に関する考察ー触知による情報伝達度の検証と図形の評価ー
  • 視覚障害者を対象とした触知記号の造形に関する考察ー触知による情報伝達度の検証と図形の評価ー
  • 視覚障害者を対象とした触知記号の造形に関する考察ー触知による情報伝達度の検証と図形の評価ー

視覚障害者を対象とした触知記号の造形に関する考察ー触知による情報伝達度の検証と図形の評価ー

伊藤 夏海
大学院 視覚デザイン研究室

触知記号とは、平面に対し凸状の記号を指先で触れることにより情報を伝達するものである。しかし点字の習得率や触知による経験の差から、利用者ごとに生じる取得可能な情報量が増減する問題がある。本来触知記号とは、点字が併記されていない状況においても、利用者が触知記号に触れた際に情報が正確に伝達可能でなければならない。本研究では情報伝達が容易となる要因を明らかにし、触知の経験が少ない場合であっても利用できる触知記号の造形を提案した。提案するにあたり、従来の触知記号の造形や表現に対し、触知による情報伝達度の調査および実験を行ったところ、男女問わず日常生活において多く目にしている設備の造形に共通したイメージを持っており、従来の触知記号の表現と差異があることが判明した。そこで9点の公共設備に対し、単純な図形を組み合わせ共通したイメージを図形化することで、従来の触知記号の造形や表現との差異を減らすことができた。これにより触知による経験が少ない利用者であっても、正確な情報伝達が可能な触知記号を提案できた。

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